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タテタカコ


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【 イキモノタチ 】【 日文 】【 2007-03-20 】

專輯歌曲:
1.~雑踏~ (提供)

2.身ひとつ (提供)

3.手の鳴る方へ (提供)

4.ワスレナグサ

5.押し問答 (提供)

6.157 (提供)

7.混濁 (提供)

8.残影 (提供)

9. (提供)

10. (提供)

11.頬杖 (提供)

12.道程

13.やわらかい風 (提供)



專輯介紹:

2007年春全国ロードショー映画「アルゼンチンババア」主題歌「ワスレナグサ」を含む、初のフルアルバム「イキモノタチ」リリース。
これまでと同じピアノと歌によって構築された作品でありながらも、曲想、ピアノ・アンサンブル、マルチ・ヴォーカルの手法など、多くの点で新境地を踏破。まるでオーケストラの表現かと紛うほどダイナミックな楽曲、複雑なタッチ・レスポンスを弾き分けた繊細な楽曲、ピアノという楽器のポテンシャルをあらゆる奏法で引き出し、表情豊かに鍛え上げられた歌を縦横無尽に組み合わせた比類のない楽曲群がラインナップされています。これまで以上に唯一無二!

●2007年春全国ロードショー映画「アルゼンチンババア」主題歌、「ワスレナグサ」収録!
アンデス民謡「花祭り」に取材した新曲 「ワスレナグサ」。
鈴木京香さん、堀北真希さんが劇中で口ずさむ「花祭り」の美しい旋律から起草された叙事詩。
映画『誰も知らない』(04/是枝裕和監督)挿入歌『宝石』に続く、映画との良質なコラボレーションが実現しました。

●ジャケットには、高知レコーディングでアトリエをお借りした藤島晃一さんの絵画「狼の皮を被った羊」を使用。

●「沖縄?高知」レコーディング
ホームである長野県飯田市でレコーディングされたこれまでの三部作から、今度は一気に1700kmあまりの距離を飛び越して、沖縄県沖縄市にあるサーラフェリーチェという小さなホールで録音を開始。タテが鍵盤をひとつ叩いた瞬間に閃いたという類稀な響きを持つスタインウェイをベースに、きわめて独特な表現芸術の記録が始まりました。
夏の終わりに沖縄で録音されたベーシックは、秋、高知県長岡郡本山町の山間を流れる吉野川のほとりのアトリエ「ミシシッピ」に持ち込まれました。このアトリエは、主にヨーロッパに視野を開いた活動を続けているアーティスト・藤島晃一氏の制作現場。絵画や造形美術はもちろん、その強烈な個性を評価されてドイツのクラッシック&ジャズの名門レーベル・グラモフォンからソロ作品をリリースしたブルースギタリストでもある藤島さん。その独特な雰囲気のアトリエで、ヴォーカル・トラック、その他のダビングが行なわれました。
沖縄・高知セッションともに、時間をかけて徹底的に探り当てられたセッティングによって、通常のレコーディングではあまり表現されることのない「空気感」が生まれました。

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「イドノナカ」 稲田英資/「日和」編集部


僕らは誰もが井戸を持っている。
それは朽ち果てたような井戸だったり、満々と水を湛える井戸だったり、赤錆びた鉄板で固く閉ざされた井戸だったり。とにかく井戸だ。

タテタカコのニューアルバム『イキモノタチ』。出来上がったばかりの音源を3週間、僕は聴き続けた。素晴らしかったし、圧倒された。タテタカコだった。でも、それをどう伝えればいいのだろう? いわゆる飯田三部作である今までの楽曲から大きく逸脱している訳ではない。でも、明らかに違うタテタカコがそこにはいた。
彼女の奥深い井戸の底には混沌としてのマグマが渦巻いていて、嘘も、衝動も、吐いた唾も、生の美しさも、全ては落ちて溶け合っていた。その井戸を降りては、内なるマグマをじっと見つめている存在がタテタカコだった。

今回のアルバムで、彼女はマグマの脇から湧き出す水を見つけ出したかのように思える。いくつもの地下層を通って湧いた水をタテタカコは小さなコップに汲みとり、こぼさないように慎重に地上まで登り通した。暗く日が射さない井戸の中、剥き出しの岩に手をかけて一歩ずつ登る作業。コップをいっぱいに満たした水は時には半分も残らなかったろうし、途中で何度も滑落しただろう。それでもタテタカコは水を汲み続け、登り続けた。なぜならきっと、その水を見つけてしまったからだ。マグマにせよ、湧き水にせよ、内なることを「見なかったこと」にできない本能はタテタカコ最大の存在理由だと思う。
飯田三部作で自分の表現をはっきりと示した後に出会ったであろう、多様な場所や音や人。それらが雪解け水のように地下へ染み込み、幾重にも濾過されて湧き出した水。その下に横たわる灼熱のマグマ。そんな光景を表すかのように『イキモノタチ』に収録される曲はどれも切なく激しい。なかでも僕は「混濁」がもつ痛切な激しさと、「やわらかい風」の切なさが好きだ(「押し問答」が化け物的に素晴らしいが、これはもう別格)。

今回、このアルバムを聴き続けているときに出会った北原白秋の詩が、タテさんを強く思わせた。こういう偶然性を心理学では説明できるそうだがあえて調べない。出会うことが全てなんだろう。『薔薇二曲』から一部を引用する。
「薔薇ノ木ニ 薔薇ノ花咲ク。 ナニゴトノ不思議ナケレド。」
タテタカコは生き続ける様を生きるままに歌っている。彼女が自分自身であり続ける様を、僕はある感銘をもって聴く。北原白秋が100年も前に詠んだ想いのように、僕らはいつもタテタカコにハッとさせられるのだ。

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【アーティストについて】
1978年生まれ。国立音楽大学卒業後、
2001年頃から地元・長野県飯田市を中心にライブ活動を始める。
『誰も知らない』(04/是枝裕和監督)挿入歌『宝石』を収録したファーストアルバム『そら』をリリース。以降、倉橋ヨエコ、アナログフィッシュ、遠藤ミチロウ、eastern youth、向井秀徳アコースティック&エレクトリックなど多くの個性的なアーティストと共演する
など、全国各地でライブ活動を精力的に行う。
また、自らの内面世界を精緻に描写し、芸術的評価を高めたセカンドアルバム『裏界線』(05)、そして、'飯田三部作'完結編
として位置づけられる『稜線の彼方へ』(06)をリリース。ピアノと歌だけで独自の表現世界を綴り上げた文学的小品集は多くの人々の心を打ち、各地で展開されているライブにもたくさんのファンが詰めかけている。