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kumoi



歌詞
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kumoi

ないものねだり

作詞:kumoi
作曲:kumoi

まるで臆病なくせに どこか調子ものだから
ハメはずして 呆れた始末 でたらめなへりくつ
ダメもとだと思えば うまくいくこともあるんだと
あの日 君を振り向かせたのもそのひとつ

別にたいしたビションも出世欲もないような
生意気で投げやりな僕が この人なんだと決めたのは
夢をうれしそうに語り 恥ずかしそうに笑うから
せめてもっとましな自分になるよと誓った

ないものねだりのガキが人様の娘さんもらうなど
そんなだいそれた作戦を見事成し遂げたのも
C調がなせるわざか 浮かれた時代のおかげなのか
君のためなら惜しむモノなんてないと思った

背伸びして手に入れた家は小さく クルマは4年落ち
スレスレの中でも 間違いなく僕はツイてたんだ
笑顔の数が2つから3つへ そして4つへと増え
猫も窓辺で家族面をはじめた日々に

たった一度の人生だから
だれだって幸せであるようにと願う
欲張りすぎぬよう 身の程を知るようにと
ため息と深呼吸をくりかえしながら

白い壁がだんだん汚れてくよに 何かにくたびれて
うつむいたり 頭を抱えて 愚痴をこぼしながら
子供たちの笑顔と あくびが日課の猫に
特別じゃなくても人並みでいいとがんばった

味のないガムをずっと噛み続けてる気分がしたんだよ
フライパンにこびりついたサビを削る君を見ながら
この船がいつどこへ たどり着くのかと不安で
仕事なんだと忙しぶって寄り道探した

坂道で荷物が重くて手がしびれて来たんだよ
僕が休んだらそばで君もうずくまっていたね
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昔の自分みたいに 無茶してカッコつけたら
なんだか自分が生き返るような気がしたんだ

たった一度の人生だから
だれだって幸せになろうとして生きている
おはようとおやすみを繰り返している毎日に
怖かった 流されて見えなくなりそうで

人を傷つけてその傷で 救われるなんてことが
人の道に背いてることぐらいはわかってた
みんなに好かれた気で ただ夜をなめ回り
僕はどうしようもない馬鹿でバチあたり

ないものねだりのガキがポケット一杯にして
それでも足りないと誰かの部屋に忍び込んで
おなかがペコペコだ 寒くて眠れないと
泥棒のくせにえらそうにそこに居座ってた

たった一度の人生だから
だれだって幸せであるようにと願う
ありふれた景色も 退屈な冗談も
ひとつひとつが大切なかけらになるのに

いま僕はひとりになり はじめてわかったんだ
君と出会った頃の僕に戻ろうとしてたんだと
あの頃の自分が一番好きだったんだろう
でもひとりになりたくて生きてきたわけじゃない

別にたいしたビションも出世欲もなかった
生意気で投げやりな僕が 君しかないと決めたのは
夢をうれしそうに語り 恥ずかしそうに笑った君が
見たこともないくらいまぶしかったせいなのに

たった一度の人生だから
ないものねだりですべてを手にしたくなるもの
笑い合って積み上げて 泣きながらぜんぶ壊して
なくしたものが大切なかけらだと知った
ひとつひとつが大切なかけらだと知った